こんにちは。統括園⻑の⽇向美奈⼦(ひゅうがみなこ)です。
朝晩はすっかり冷え込むようになり、⽇中との寒暖差に体調を崩す⼦どもたちも増えてきました。
各園でも、引き続き体調管理には⼗分に気をつけていきましょう。
前回の「第17回 保育のいま」では、10⽉から始まった【認定保育⼠履修証明プログラム】についてお話ししました。
私⾃⾝も第⼀期⽣として学び始めていますが、実は現在⼤学院にも在籍しており、論⽂作成の真っ最中です。
社外の⽅からは「学ぶことにとても意欲的なんですね」と⾔っていただくことがありますが、正直なところ、私は“学ぶことが好きでたまらないタイプ”ではありません。
ではなぜ、経営と現場の両⽴をしながら、⼤学院に通う決意をしたのか――。
それは⼀⾔でいうと、「キートスで働く若い保育⼠を、知りもしない誰かにバカにされたくなかった」からです。

キートスは認可外保育園からスタートし、2015年に1園⽬が認可化。そこからは怒涛の⽇々で、1年に4園同時オープンしたこともありました。保育園を開くということは、多くの新しい仲間を迎えるということでもあります。当時は年間50名近くの新卒保育⼠を採⽤したこともありました。希望にあふれた若い保育⼠たちが、時に「若い」「経験が浅い」という理由だけで批判や⼼ない⾔葉を受けることがありました。
時間だけは誰にも平等であり、年齢も経験年数も努⼒ではすぐに追いつけません。それを理由に評価されることは、とても悔しく、そして何より「若い先⽣たちが⾃信を失ってしまわないか」と⼼配でたまらなかったのです。
その時に思ったのが、「現場を統括する⾃分が、学識を持つことで保育⼠たちを守れるのではないか」と。そして⼤学へ編⼊し、卒業を経て⼤学院へと進みました。
“児童⼼理学を専⾨的に学ぶ経営者が運営する保育園”と聞けば、外部からの印象も変わります。働く保育⼠たちが、年齢や経験ではなく「専⾨性を持った園で働いている」という誇りを持てるようにしたかったのです。
私が⼤学院に進んだ⼀番の理由は、この「保育⼠を守りたい」という思いでした。

認可保育園として歩み始めて10年。ようやく地域の⽅々や保護者の皆さんに選んでいただける園になってきたと感じています。この少⼦化の中でも、ほぼ全園が定員を超える園児をお預かりできているのは、間違いなく“若いからこそ努⼒し続けてきた現場の職員たち”のおかげです。
最近では、私の研究テーマである「親の育児不安」に興味を持ち、週に⼀度⼀緒に語り合う園⻑先⽣も現れました。
「バカにされたくない」と始めた学びが、今では仲間と知を共有し合う時間へと変わっています。
学ぶ理由は変化しましたが、あのときの悔しさは今も原動⼒です。これからは、⾃分が得た知識や経験を現場にどんどん還元していきたいと思っています。
それがまた、私⾃⾝の新しい学びにもなるはずです。
【プロフィール】

日本一バズる保育園を創った園長 日向 美奈子
“三刀流!保育園経営✕保育士✕現役大学院生“
【職歴】
2010年 株式会社ハイフライヤーズ設立
千葉市認可保育園7園/成田市認可保育園3園
役職:株式会社ハイフライヤーズ取締役社長 兼 保育運営本部 キートス統括園長
【学歴】
1997年 聖徳大学短期大学部保育科卒業
2020年 聖徳大学児童学部児童学科 児童心理コース編入 2022年 卒業
2022年 聖徳大学大学院 児童学研究科 児童学専攻 博士前期課程 入学
【所属】
一般社団法人日本保育連盟(理事/千葉支部長)
日本こども虐待防止学会
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